東京で働く32歳の美咲(岡本玲)は、10年間勤めていた会社に居づらくなり退職。将来が見えないまま実家に帰ることにする。地元で開催された同窓会で、初恋の相手が2年前に亡くなっていた事を知る美咲。空っぽであった美咲の心が、初恋の思い出で埋め尽くされていく…。
仕事に恋愛、人生に行き詰まった30代の女性が学生時代に経験した「初恋」の記憶を頼りに、自分の人生を見つめ直す姿を描いた映画『ひとりたび』。2024年10月2日より開催される第29回釜山国際映画祭ジソク部門(コンペティション部門)への正式出品とワールドプレミア上映が決定している。
主演は、2003年にモデルとしてキャリアをスタートさせ、主演作『茶飲友達』(23/外山文治監督)ほか、ドラマ・映画・CM・舞台など多方面で活躍を広げる岡本玲。主人公と同年齢の役柄を等身大で演じている。監督は、初⻑編『左様なら』が全国 20 館以上で公開され、続く⻑編 2 作目となる『朝がくるとむなしくなる』では第 18 回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門「JAPAN CUTS AWARD」を受賞、台湾・韓国で劇場公開され年内にフランスでの公開を控えている石橋夕帆。そして脚本に、『市子』(23/戸田彬弘監督)、自身で監督と脚本を務めた『三日月とネコ』(24)、ドラマ「夫を社会的に抹殺する5つの方法」などで注目を浴びる上村奈帆が参加している。生まれが91年の岡本、90年の石橋、88年の上村という主人公と同世代の3名によって、30代女性が抱える将来への不安と過去の思い出との邂逅が繊細に紡がれていく。