2019年ヴェネチア国際映画祭内のヴェネチア・デイズでプレミア上映後、トロント国際映画祭ほか世界中の映画祭で数多くの賞を獲得。ついにはポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』やベドロ・アルモドバール監督『ペイン・アンド・グローリー』と肩を並べて第92回アカデミー賞国際長編映画賞に見事ノミネートされた話題作。監督は本作が3作目となるポーランド出身のヤン・コマサ。最新作『ヘイター』(Netflixにて配信中)はトライベッカ映画祭のインターナショナル・ナラティブ部門で最優秀作品賞を受賞する快挙を成し遂げ、今世界で最も注目される若き監督の1人となった。主演は、弱冠28歳のバルトシュ・ビィエレニア。元犯罪者が司祭になりすました事件を基に、聖と悪の境目とは一体何なのかを観る者に鋭く問いかける。今ポーランド映画界を牽引する気鋭監督と若手俳優による渾身の衝撃作。
少年院に服役中のダニエルは、前科者は聖職に就けぬと知りながらも、神父になることを夢見ている。仮釈放となり田舎の製材所で職を得たダニエルはふと立寄った教会で、新任の司祭と勘違いされ司祭の代わりを命じられる。司祭らしからぬダニエルに村人たちは戸惑うが、徐々に人々の信頼を得ていく。数年前、この村で起こった凄惨な事故を知ったダニエルは、心に深い傷を負った村人たちを癒そうと模索する。そんな中、少年院にいた男が現れすべてを暴くとダニエルを脅し、事態は思わぬ方向へと転がりだす…。