24歳、会社を辞めた。何も起こらない毎日。
偶然の再会をきっかけに、日常がそっと動き出す…。
会社を辞め、コンビニでアルバイトとして働く希。バイト先でもなかなか馴染めず、現状を親にも伝えられないまま、日々、肩身の狭い思いをしている。そんなある日、中学時代のクラスメイト・加奈子がバイト先にやって来る。最初はぎこちなく振る舞う希だったが、何度か顔をあわせるうちに加奈子と距離を縮めていく。ボウリングや居酒屋での楽しいひと時。この偶然の再会をきっかけに、何も起こらなかった日常が少しずつ動き出していく…。
働くこと。学校へ行くこと。生活をすること。
日々心を消耗して生きる人々に寄り添う、再生の物語。
「わたし一人いなくたって、世界は回っていく」と人生に諦めを感じていた女性が、疎遠になっていた元同級生との偶然の再会をきっかけに、自分らしさを取り戻していく再生の物語。日常の中で積み重なる小さな幸せと、大人になったからこそ育まれる友情に静かに胸を打たれる。働くこと、学校へ行くこと、生活していくこと。日々心を消耗して生きる私たちにそっと寄り添う、爽やかな感動作が誕生した。
監督・脚本:石橋夕帆 × 主演:唐田えりか × 共演:芋生悠
実生活からの“信頼”が紡ぐ、やさしく親密な映像
監督・脚本は、初長編『左様なら』が 全国20館以上で公開され、ドラマや舞台、MVなど活躍の場を広げる石橋夕帆。 長編2作目となる本作では、第18回大阪アジアン映画祭 インディ・フォーラム部門「JAPAN CUTS Award」を受賞。さらに北米最大の日本映画祭、第16回JAPAN CUTSに正式出品、第24回TAMA NEW WAVEある視点部門にも選出された。
石橋監督が当て書きをした主人公・希を演じるのは、『寝ても覚めても』で脚光を浴び、『の方へ、流れる』『死体の人』と主演・ヒロイン作が続く唐田えりか。人生を模索する女性を等身大で体現し、新たな境地を切り拓く。希を優しく受け止める加奈子役に、『ソワレ』『ひらいて』など話題作に出演し、スクリーンでの存在感を強める芋生悠。石橋とは『左様なら』に続くタッグとなる。
実生活でも10代の頃からの友人で、共演は初めてとなる唐田と芋生。そんな2人の関係性から脚本を練り上げた石橋監督。彼女たちの“信頼関係”によって紡がれる、やさしく親密な映像に目を奪われる。